Jamiroquai──「Virtual Insanity」から30年、9年ぶりの来日で鳴らす”今”
引用元:Jamiroquai 公式サイト
この記事でわかること
- 01.Jamiroquaiは1992年、Jay Kayを中心に結成された、アシッドジャズを代表するイギリスのグループ。
- 02.1996年のアルバム『Travelling Without Moving』は世界一売れたファンクアルバムとしてギネス認定されている。
- 03.「Virtual Insanity」誕生30年の節目にあたる2026年、9年ぶりの来日公演としてサマーソニック2026に出演。
2026年8月、Jamiroquaiが9年ぶりの来日公演を果たす。
舞台はサマーソニック2026。ちょうど、彼らの代名詞ともいえる「Virtual Insanity」が生まれてから30年の節目にあたる年でもある。
この記念すべきタイミングに合わせて、公式YouTubeチャンネルでは「Virtual Insanity」「Cosmic Girl」「Canned Heat」という代表曲3曲の日本語字幕付きMVが公開された。
さらに、ロンドンのジン「ビーフィーター 0.0」の新CMでは、あの有名な「動く部屋」のMVがオマージュされている。
フロントマンのジェイ・ケイは、この経緯を英メディアのインタビューでこう振り返っている。
「まさに青天の霹靂って感じだったよ! “Virtual Insanity”を使いたいって聞いたときは興味をそそられたよ……だって、あの曲は僕にとって大事な”子ども”のひとつだからね」。
CGやAIに頼らず、9つの実写セットを用意して原曲へのリスペクトを込めたこのCMは、Jamiroquaiという存在が今なお現役であることを物語っている。

クラブシーンを揺らした、8枚契約というデビュー
Jamiroquaiは1992年、ボーカリストのジェイソン・ケイ(愛称ジェイ・ケイ)を中心に結成された。
バンド名は、「Jam(即興演奏)」とアメリカ先住民のイロコイ族を意味する「Iroquois」を組み合わせた造語だ。
バンド形態を取ってはいるものの、メンバーチェンジが非常に激しく、実質的にはジェイ・ケイを中心としたユニットという性格が強い。
デビューアルバムから在籍し続けているオリジナルメンバーは、ジェイ・ケイただ一人だ。
1992年、アシッド・ジャズ・レコーズからリリースされたデビューシングル「When You Gonna Learn(いつになったら気づくんだい)」が、ロンドンのクラブシーンに強烈なインパクトを与えた。
この反響を受け、Jamiroquaiは新人としては異例となる、アルバム8枚分という長期契約をソニー・ミュージックと締結。
1993年、1stアルバム『Emergency on Planet Earth』でデビューを果たした。
「Virtual Insanity」という到達点
1996年、3rdアルバム『Travelling Without Moving』をリリース。
世界中で1000万枚を超えるセールスを記録し、「世界一売れたファンクアルバム」としてギネス世界記録に認定された。
このアルバムに収録された「Virtual Insanity」は、Jamiroquaiというグループを象徴する1曲となる。
映画『関心領域』などで知られるジョナサン・グレイザー監督が手がけたミュージックビデオは、床や壁が生き物のようにうねり動く中、ジェイ・ケイが独特のステップで飄々と踊り続けるという、一度観たら忘れられない映像だった。
技術革新に無制約に駆り立てられていく文明への懐疑を歌ったこの曲の歌詞は、30年が経った今もアクチュアリティを失っていない。
同アルバム収録の「Cosmic Girl」も、SFへのオマージュを散りばめたラブソングとして人気が高い。
1999年の4thアルバム『Synkronized』に収録された「Canned Heat」もまた、快楽的なビートを持つディスコ賛歌でありながら、踊らなければ生きていけないという切実さをあわせ持つ両義的な楽曲として、ライブの定番曲になっている。
ジャンルを超え、鳴らし続けてきたグルーヴ
Jamiroquaiは、アシッドジャズのパイオニアという立ち位置に留まらず、ポップ、ロック、エレクトロニカなど、ジャンルを横断しながら作品を作り続けてきた。
2017年、7年ぶりとなる10thアルバム『Automaton』を発表し、最新型のサウンドの中に自身最大のインスピレーション源であるファンク/ディスコを打ち出す、円熟のダンス・ポップを聴かせている。
2008年時点でのアルバム総売上は、世界で3500万枚を超える。
9年ぶりの来日、そして新作へ
ジェイ・ケイは、新しいアルバムについて「最高傑作」になりそうだと語っており、完成が近づいているという。
サマーソニック2026のステージでは、この新作からの新曲2曲が披露される予定だ。
来日を記念して、1stアルバム『Emergency on Planet Earth』、2nd『The Return of the Space Cowboy』、3rd『Travelling Without Moving』の国内盤アナログLPも新たに発売されている。
ラフォーレ原宿5F「MAKETHESTAGE」では、8月6日から17日までの期間限定でポップアップストアも展開され、オリジナルアパレルやグッズが販売される。
「Virtual Insanity」が生まれてから30年、Jamiroquaiというグループが結成されてから30年以上。
時代が移り変わっても色褪せないグルーヴを、9年ぶりの日本のステージで確かめられる夏になりそうだ。