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サザンオールスターズ隠れた名曲7選──アルバムに眠る名曲たち

AKIRA

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2026.07.03 Update

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この記事でわかること

  • 01.サザンオールスターズには、シングルヒットの陰に隠れた「アルバム収録曲だからこそ」の名曲が数多く存在する。
  • 02.1980年代〜90年代の7曲を厳選し、それぞれのリリース背景とサウンドの魅力を紹介する。
  • 03.夏の定番曲を聴き尽くした人にこそ届けたい、もう一歩踏み込んだサザンの聴き方ガイド。

涙のアベニュー(1980年)

1980年2月21日リリース、サザン6枚目のシングル。
この曲から「FIVE ROCK SHOW」と銘打った、5か月連続でシングルを1枚ずつリリースする企画がスタートした。
当時のサザンはテレビ出演を控え、レコーディングに専念する姿勢を強めていた時期でもある。

歌詞には横浜周辺の地名やモチーフが散りばめられており、編曲には弦楽器のアレンジも加わる。
デビュー当初のコミックバンド的なイメージから、じっくり聴かせるロックバンドへと軸足を移していく過渡期を象徴する1曲だ。

マチルダBABY(1983年)

1983年7月5日発売、6作目のオリジナル・アルバム『綺麗』のオープニング曲。
このアルバムから自主レーベル「タイシタレーベル」が始動しており、その第一弾を飾る楽曲でもある。

シンセサイザーや電子ドラムを取り入れたサウンドが特徴で、当時のサザンとしては新しいカラーを打ち出した曲だった。
イントロの効果音や物語性のある構成も含め、80年代の実験精神が詰まった1曲といえる。

かしの樹の下で(1983年)

同じく『綺麗』に収録された1曲。
中国残留孤児をテーマにした楽曲で、ビートルズの「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」に影響を受けて制作されたことが知られている。
戦前の日本で流行した中国風メロディラインを思わせる旋律が特徴的で、シンセサウンドと生音の融合を試みたアルバムの中でも異色の存在感を放つ。

桑田佳祐の作る曲の中でも、社会的なテーマを正面から扱った数少ない例のひとつだ。

MICO(1983年)

こちらも『綺麗』収録曲。
歌手・弘田三枝子へのオマージュとして作られた楽曲で、ファンカラティーナ(ファンク×ラテン)と評されるリズムが特徴的だ。
同じアルバムに収録された「マチルダBABY」や「かしの樹の下で」と並び、実験精神とポップさを両立させた1983年のサザンを象徴する1曲になっている。

死体置場でロマンスを(1985年)

1985年9月14日発売、8作目のオリジナル・アルバム『KAMAKURA』に収録。
当時、推理作家の赤川次郎を愛読していた桑田佳祐が、ミステリー仕立ての物語として書き上げた楽曲で、香港を舞台にしたスリリングな展開の歌詞が特徴だ。
1曲がまるで短編小説のような構成になっており、聴くたびに新しい発見がある。

『KAMAKURA』はバンド初の2枚組アルバムとして、総レコーディング時間1,800時間をかけて制作された大作。
その中でも、ひときわ異彩を放つ1曲として語り継がれている。

星空のビリー・ホリデイ(1985年)

同じく『KAMAKURA』に収録。
ジャズシンガーのビリー・ホリデイを題材にしたバラードで、ジャズ好きのリスナーから「歌詞ともにたまらない」という声も上がっている楽曲だ。
シンセサイザーを大胆に取り入れた実験的な作品として知られる『KAMAKURA』の中で、この曲は落ち着いたバラードとして異彩を放っている。

せつない胸に風が吹いてた(1992年)

1992年9月26日発売、11作目のオリジナル・アルバム『世に万葉の花が咲くなり』の3曲目に収録。
TBS系「39時間テレビ」のテーマソングにも起用された。

桑田佳祐が学生時代を過ごした青山学院大学の音楽サークルで、仲間たちが就職活動などのために音楽から離れていった時期の寂しさを綴った楽曲だとされる。
桑田佳祐の楽曲の中では珍しく、友人について歌った曲としても知られている。
ポップな曲調でありながら、歌詞には静かな喪失感が滲む1曲だ。

アルバムを聴くという楽しみ方

ストリーミング時代になり、曲単位で音楽を聴くことが当たり前になった。
それ自体は便利なことだが、アルバムを通して聴くことでしか出会えない曲があるのも事実だ。

今回紹介した7曲は、いずれもシングルとしてではなく、アルバムの文脈の中で生まれ、育てられてきた楽曲たち。
「TSUNAMI」や「真夏の果実」を聴き終えた後は、ぜひ『綺麗』『KAMAKURA』『世に万葉の花が咲くなり』といったアルバムそのものに手を伸ばしてみてほしい。
定番曲だけでは見えてこない、サザンオールスターズというバンドのもう一つの顔がそこにある。

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