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rockin’on sonicとは何か──正月に洋楽だけを鳴らす、前代未聞のフェスが辿った3年間

AKIRA

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2026.10.01 Update

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引用元:rockin'on sonic 公式サイト

この記事でわかること

  • 01.rockin'on sonicは、ロッキング・オン・ジャパンとクリエイティブマンが共同開催する、正月に洋楽ロックだけで構成されるフェス。
  • 02.2025年の初開催ではPULPとWEEZERが、2026年の第2回ではヘッドライナーのPET SHOP BOYSが当日体調不良で出演キャンセルとなった。
  • 03.2027年1月9日・10日の第3回は、幕張メッセから約5,000人規模のSGCホール有明へと会場を移し、規模を縮小して開催される。

年末年始といえば、紅白歌合戦かCOUNTDOWN JAPANか。
そんな選択肢に、新しい一枠が加わった。
正月に、洋楽ロックだけを鳴らす前代未聞のフェス、「rockin’on sonic」だ。
2025年の初開催から、波乱含みの3年間を振り返りたい。

洋楽不振の時代に、あえて始まったフェス

rockin’on sonicは、50年にわたり洋楽ロックのリーディングマガジンとしてシーンを牽引してきたロッキング・オン・ジャパンと、日本最大の都市型洋楽フェス「サマーソニック」を主催するクリエイティブマンプロダクションが、2025年に共同で立ち上げた新しいフェスだ。
プロデューサーを務めるのは、ロッキング・オンの山崎洋一郎。
近年の洋楽不振という逆風の中、ある種「開き直り」に近い気持ちでこのフェスを立ち上げたと語っている。
「クラシックとEDMを除けば、新年に開催するロック系の音楽フェスは世界的に見てもほとんど存在しない」という発想が、立ち上げの出発点だった。

2025年、PULPとWEEZERが鳴らした初開催

第1回は、2025年1月4日(土)・5日(日)の2日間、千葉・幕張メッセ国際展示場にて開催された。
会場には、年末の人気フェス「COUNTDOWN JAPAN」の設備・導線・飲食エリアがそのまま活用され、2つのステージのタイムテーブルが一切被らないという設計で、約2万人キャパ規模の大型フェスとして実施された。

ヘッドライナーはPULPとWEEZER。
1日目のギャラクシーステージにはPULP、PRIMAL SCREAM、JIMMY EAT WORLD、FRIENDLY FIRESが、コスモステージにはST. VINCENT、WEDNESDAY、THE SNUTS、LUVCATが出演。

2日目のギャラクシーステージにはWEEZER、DEATH CAB FOR CUTIE、MANIC STREET PREACHERS、THE JESUS AND MARY CHAINが、コスモステージにはCIGARETTES AFTER SEX、THE LEMON TWIGS、DIGITALISM、MONOBLOCが出演した。
2日通し券は33,000円で、2日間の来場者数は合計23,539人を記録している。

2026年、開場直後に起きたヘッドライナーの離脱

第2回「rockin’on sonic 2026」は、2026年1月4日(日)、同じく幕張メッセで1日限りの開催となった。
出演はPET SHOP BOYS、UNDERWORLD、TRAVIS、WOLF ALICE、KNEECAP、BLOSSOMS、JUST MUSTARD、そして唯一の日本のアーティストとしてずっと真夜中でいいのに。の全8組。
開場は12:00の予定だった。

ところが開場予定時刻を34分過ぎた12時34分、公式サイトとXで緊急の発表が行われる。
ヘッドライナーのPET SHOP BOYSが、ニール・テナントの体調不良により出演キャンセルになったというものだった。
主催者は「ヘッドライナーであること、出演組数が8組であること」を理由に、異例となるチケット代金の払い戻し対応を発表。
この日は18時30分からのTRAVISのステージをもって終了することも案内された。
突発的な事態を受け、直前にUNDERWORLDの持ち時間が20分、TRAVISが10分、それぞれ延長される措置も取られている。
山崎プロデューサー自身、後にこの日について「マネージメントから連絡が来たのが当日の午前、開場の約30分前で、どう対応するか非常に悩んだ」と振り返っている。それでも、残る7組のステージで来場者からは「結果的には最高に楽しかった」という声も多く上がっていたという。

2027年、規模を縮小してでも続けるという選択

そして第3回「rockin’on sonic 2027」は、2027年1月9日(土)・10日(日)の開催が発表された。
これまでと最も大きく異なるのが会場だ。
過去2回の幕張メッセから一転、東京・有明の新しいホール「SGCホール有明」へと移転する。

SGCホール有明は、約5,000人規模の会場で、1階は3,200人収容のスタンディングエリア、2階から4階は椅子席という構成。
ホールとしては世界初となるイマーシブオーディオが常設されており、2026年5月に行われたクラフトワーク公演でもその音響のよさが大きな話題になったという。
過去2回が約2万人キャパだったのに対し、約5,000人規模への大幅な縮小となる。

山崎プロデューサーは、この決断についてこう説明している。
「実力派アーティストと新世代アーティストを組み合わせた洋楽フェス」というコンセプトでは、1万人規模の動員が限界だという現実を知ったのだという。
その上で、フェス自体を終了させるのではなく、「規模を縮小してでも開催を続ける」という道を選んだ。
会場の変更にともない、運営方式も、2ステージ制から「1ステージ×1日4組」制へと変わる。
出演は、ヘッドライナーのBloc PartyとSUEDEを筆頭に、Dinosaur Jr.、Kim Gordon、Violet Grohl、PALE WAVES、KULA SHAKER、Dove Ellisの全8組。
両日とも開場12:00・開演13:00の予定で、チケットの先行受付は9月25日まで実施されている。

縮小してでも守ろうとしているもの

大型フェスとしての規模を手放してでも、「洋楽ロックだけを正月に鳴らす」というコンセプトそのものは守り続ける。
rockin’on sonicがこの3年で辿ってきた道のりは、派手な拡大の物語ではなく、むしろ逆風の中で何を諦め、何を守るかを選び続けてきた記録だと言えるだろう。

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