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90年代邦楽R&Bを支えた10人──黎明期を切り拓いたディーバたち

NARI

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2026.08.26 Update

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この記事でわかること

  • 01.90年代の日本には、海外のブラックミュージックに影響を受けた女性R&Bシンガーが数多く登場した。
  • 02.UA、露崎春女、MISIAら先駆者から、TINA、bird、嶋野百恵ら90年代後半組まで、10人の歩みを紹介する。
  • 03.日本のR&Bシーンの黎明期を切り拓いた彼女たちの音楽は、今もなお色褪せていない。

1990年代、日本の音楽シーンにR&Bという表現が根付き始めた。
海外のブラックミュージックに強い影響を受けた女性シンガーたちが、次々とデビューを果たしていった時代だ。
今回は、その黎明期を切り拓いた10人を紹介したい。

UA(1995年デビュー)

大阪府出身。
1995年6月、藤原ヒロシと朝本浩文(元MUTE BEAT)のプロデュースのもと、シングル「HORIZON」でデビューした。
1996年発表の4thシングル「情熱」が大ヒットし、同年リリースの1stアルバム『11』はクラブミュージックに民族音楽のテイストを盛り込んだサウンドで90万枚を超えるセールスを記録。
1999年にはフジロックフェスティバルのグリーンステージに、初の日本人女性アーティストとして出演した。

露崎春女(1995年デビュー)

神奈川県出身。
ゴスペルミュージカル『Mama I Want To Sing』に衝撃を受けたことをきっかけに、1995年10月25日、シングル「TIME」でメジャーデビューした。
日本におけるR&Bシーンの先駆者の一人として知られ、4作目のアルバム『Believe Yourself』はオリコン初登場10位を記録。
デビュー前から佐藤竹善(SING LIKE TALKING)にその歌唱力を認められ、コーラスとして全国ツアーに参加していた実力派だ。2001年からは「Lyrico」名義でも活動している。

井手麻理子(1997年デビュー)

福岡県出身。
15歳の時、ミニー・リパートンの「Lovin’ You」を耳にしたことが歌への興味のきっかけになったという。
1997年、avexのオーディション「avex STARGATE AUDITION」でグランプリを獲得し、同年10月8日、シングル「CRAWL」でメジャーデビューした。
1999年にはユーリズミックスのカバー「There must be an angel」がフジテレビ系ドラマ「危険な関係」の主題歌に使用されている。

SUGAR SOUL(1998年デビュー)

aico(シンガーソングライター)、DJ HASEBE、カワベによるR&Bユニットとして、1997年にFLAVA RECORDSよりインディーズデビュー。
1998年、「悲しみの花に」でメジャーデビューを果たした。
1999年、Dragon Ashの降谷建志(現Kj)とのコラボレーション曲「Garden」が90万枚を超える大ヒットとなり、ファン層を大きく広げた。

DOUBLE(1998年デビュー)

SACHIKOとTAKAKOの姉妹デュオとして、1998年、シングル「For me」でデビュー。
ラッパーのMummy-Dらを迎えたリミックスや、Zeebraを迎えた本格R&Bサウンドの「Shake」などで注目を集めた。
デビュー直後、姉のSACHIKOがクモ膜下出血で逝去するという出来事に見舞われるが、遺作となったアルバム『CRYSTAL』は60万枚を売り上げるヒットとなった。
その後、妹のTAKAKOがソロプロジェクトとしてDOUBLEを再始動させている。

MISIA(1998年デビュー)

1998年2月、デビューシングル「つつみ込むように」がクラブヒットとなり、瞬く間に注目を集めた。
ローリン・ヒルやエリカ・バドゥ、メアリー・J・ブライジといった海外の女性R&Bシンガーが世界的に話題を呼んでいた時期と重なり、日本におけるソウル・ディーヴァ・ブームの立役者となった。
伸びやかで圧倒的な歌唱力は、R&Bという当時マニア向けだったジャンルを一気にメインストリームへと押し上げた。

TINA(1999年デビュー)

東京都出身。ジャズサックス奏者の父親の影響を受け、幼少期からブラックミュージックに親しんで育った。
1999年4月、シングル「I’ll be there」でメジャーデビュー。
同年発売の1stアルバム『Colorado』はオリコン初登場1位を獲得し、日本ゴールドディスク大賞のニューアーティスト・オブ・ザ・イヤーを受賞している。
2002年にはスタジオジブリ作品『猫の恩返し/ギブリーズepisode 2』の挿入歌「No Woman, No Cry」を歌唱した。

嶋野百恵(1998年デビュー)

大阪府出身。
1998年、シングル「baby baby ,service」でデビューした。
ややハスキーな歌声が独特のムードを醸し出し、歌詞と音の両面でアダルトな感覚を前面に押し出すスタイルが特徴。m-floやDJ MURPHEYらとのコラボレーションでも話題を呼び、実力派シンガーとして和製R&Bシーンの隆盛に貢献した一人だ。

bird(1999年デビュー)

京都府出身。
大阪のジャズクラブで歌っているところを大沢伸一(MONDO GROSSO)に見出され、1999年、シングル「SOULS」でデビューした。
1stアルバム『bird』は70万枚を突破し、日本ゴールドディスク大賞新人賞を受賞している。
ソウルフルな歌声とジャンルを横断する独創的な楽曲づくりで、長年にわたり支持を集め続けているシンガーだ。

傳田真央(1999年デビュー)

クラリネット奏者の父とピアニストの母のもとに生まれ、幼少期からピアノとチェロを学んだ。
1999年、テレビ朝日系ドラマ「29歳の憂うつ・パラダイスサーティー」のエンディングテーマ「あなたとふたりで」でクラブシーンに鮮烈なインディーズデビューを果たし、2000年1月19日、「耳元にいるよ」でメジャーデビューした。
1stフルアルバム『Eternal Voice』は、初期ジャパニーズR&Bの名盤として今なお愛されている。

それぞれの道を歩んだディーバたち

ここに挙げた10人は、デビューのきっかけも、その後歩んだ道のりもそれぞれ異なる。
だが共通しているのは、海外のブラックミュージックへの憧れを自分自身の歌声で表現し、日本にR&Bという新しい表現を根付かせたということだ。
彼女たちが切り拓いた道の先に、2000年代以降のJ-R&Bシーンの隆盛がある。

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